既得権益の怖さ
既得権益というものは、至る所に存在する
思えば、昔の人は、ただ先に生まれていたというだけで、好きな土地を自らの土地と主張できた。
先に生まれた人間が、得られることができる利益。これはほんの既得権益の一部である。
この既得権益を、多くの人は自覚していない。
そして、既得権益というのは、何も有形の財産に存在するわけではない。
既得権益は、人の知覚にも存在するのである。
例えば、ジュースを考えて欲しい。
コーラは、発売から何十年も経っても多くの人に飲まれる飲料だ。
これは相当強烈なことを象徴している。
この数十年あらゆる飲料メーカーは、新しい飲料を開発してきた。
しかし、コーラに勝てるジュースは開発されただろうか?
ない。これだけ世界規模で売れ続けているジュースはない。
例えば、昔にコーラが生まれず、今になってコーラが開発された世界があったとしよう。
果たしてコーラはNo.1になれるだろうか。
まず、間違いなくなれない。
それほどまでに先行者利益は大きい。
我々が自覚していない、あらゆるところに、既得権益は存在している。
その存在に気づいてしまうと、戻ることができない。
いわゆるマトリックスの世界のようなものだ。
知らない方が幸せかもしれない。
一生、知らずに、搾取され続けた方が、幸せかもしれない。
知ったら、知ったしまえば、ただ搾取されることに不満を感じてしまうから。
では、どうするか。
どうすれば、既得権益と立ち向かえるのか。
答えはここにある。
まずは、既得権益を知ること。
少しながらも、抵抗しようと、試みてみること。
できることは、ある。